日付選択カレンダー

a-blog cmsでは、日付をカレンダー表示から入力する「日付選択カレンダー」の設定が標準で実装されています。(Ver. 1.2.1より)



デモ

日付:

デフォルトの設定

この機能の設定は、/js/config.jsの以下の箇所にあります。設定を変更する場合は、適用しているテーマ内にJavaScriptファイルを別途作成してください。詳しくは「組み込みJSについて:設定を編集する」を参照してください。

    // 日付選択カレンダー
    dpicMark            : 'input:text[name$=date]',
    dpicConfig          :
    {
        closeText       : '閉じる',
        prevText        : '<前月',
        nextText        : '次月>',
        currentText     : '今日',
        monthNames      : ['1月','2月','3月','4月','5月','6月', '7月','8月','9月','10月','11月','12月'],
        monthNamesShort : ['1月','2月','3月','4月','5月','6月', '7月','8月','9月','10月','11月','12月'],
        dayNames        : ['日曜日','月曜日','火曜日','水曜日','木曜日','金曜日','土曜日'],
        dayNamesShort   : ['日曜','月曜','火曜','水曜','木曜','金曜','土曜'],
        dayNamesMin     : ['日','月','火','水','木','金','土'],
        dateFormat      : 'yy-mm-dd',
        firstDay        : 0,
        isRTL           : false
    },


dpicMark 日付選択カレンダーを表示させるHTMLの要素・属性を指定します。
dpicConfig 日付選択カレンダーの表示設定です。

使い方

config.jsで指定した要素・属性をHTMLに記述します。

例)dpicMarkで「input:text[name$=date]」と指定した場合

<input type="text" name="date" value="2009-06-23" size="15" />

このように記述すると、入力フィールドをクリックしたときに日付選択カレンダーが表示され、日付をクリックすると入力フィールドに日付が入力されます。(日付の形式を変更するには、config.jsの「dateFormat」の値を変更してください。)

Entry_Summaryループ内クラス設定を運営者でも触れるようにする


現在提供中の標準テーマの一覧ページでは、横に並ぶコンテンツの数(2列、3列、4列)は、テンプレートの CSS クラスの設定によって決まる仕様になっています。 この記事では、タイトルの通り、運営側でもこの設定を変更できるようにする方法について考えてみます。


問題点の検証

実際にどのような問題が起こるのかを UTSUWA のテーマ「事業紹介」を例に説明していきます。

納品直後の状態

当初、打ち合わせ時には「事業紹介」については増えないと聞いており、コンテンツとしては 2つなので、col-6 と Class を設定し、横に2枚並ぶようにテンプレートに書かれていました。



事業が追加される事に

これがサイトを運営している途中で、新しい事業が増えて 3つになる事になりました。3つ目のコンテンツは下に表示され隣は空白となります。



3つ並べたいと相談される

同じページ内の「ブログ」コンテンツは横に4枚並べて表示していますし、横に3枚並べた方がいいと思う人も多い事でしょう。



CMS で運用している中で、よくある話ではないかと思います。 詳細ページについては、ある程度レイアウト調整もできるのですが、沢山の情報を管理可能な CMS では一覧ページについて自由度が低くなる傾向があります。

対策を考えてみる

対策としては、その制御を行っているのはテンプレート上に書かれている 1つの Class という事になるので、それを管理画面側から変更できるようにする事になります。

実は準備済みでした

実は Ver. 2.5.1(2015年8月) から、モジュールの設定に ループ内クラス という設定が追加されています。これを活用する事で、管理画面上から変更できるようになります。 テンプレートに直接書かれている Class を {entry:loop.class} という変数に置き換えるだけです。



運用担当者に分かるのか?

次の問題は、この記述内容が運用担当者に理解できるのかというところになります。

acms-col-6 acms-col-sm-4 acms-col-md-3

標準テーマの一覧ページでは、コンテンツの横幅を指定するために acms-col-* というクラスを使用します。 このクラスの数字は 12分割のグリッドシステム に基づいており、1行を12としたときに、各コンテンツが何列分の幅を占めるかを決定します。

具体的な例

  • acms-col-6 → 12列中6列分を使用(2列表示)
  • acms-col-sm-4 → 画面幅が smサイズ以上のとき、12列中4列分を使用(3列表示)
  • acms-col-md-3 → 画面幅が mdサイズ以上のとき、12列中3列分を使用(4列表示)

つまり、画面のサイズによって自動的に 2列 → 3列 → 4列 とレイアウトが変化します。



クラス名 デフォルトのブレイクポイント
acms-col- 全て
acms-col-sm- 480px以上〜
acms-col-md- 768px以上〜
acms-col-lg- 1024px以上〜
acms-col-xl- 1440px以上〜

この設定では、制作者には理解できたとしても、サイトを運用している担当者には難しいと感じるのではないでしょうか。

実際の実装

モジュールフィールドに、各画面の幅の時のカラム数のカスタムフィールドを作る事で実装が可能になります。



さらに工夫を

カスタム設定で設定した SELECTcol-base , col-sm , col-md )を元に、表示設定の「ループ内クラス」{entry:loop.class} を自動で書くことができる JavaScript を用意しました。こうすることでテンプレートは標準的な記述のままで済ますことができ、独自に設定したい時にも対応が可能となります。

モジュールフィールドの設定

<select name="col-base" class="acms-admin-form-width-mini">
  <option value="acms-col-12" {col-base:selected#acms-col-12}>1カラム</option>
  <option value="acms-col-6" {col-base:selected#acms-col-6}>2カラム</option>
  <option value="acms-col-4" {col-base:selected#acms-col-4}>3カラム</option>
  <option value="acms-col-3" {col-base:selected#acms-col-3}>4カラム</option>
</select>
<input type="hidden" name="field[]" value="col-base" />

<select name="col-sm" class="acms-admin-form-width-mini">
  <option value="" {col-sm:selected#}>未設定 (480px以上)</option>
  <option value="acms-col-sm-12" {col-sm:selected#acms-col-sm-12}>1カラム</option>
  <option value="acms-col-sm-6" {col-sm:selected#acms-col-sm-6}>2カラム</option>
  <option value="acms-col-sm-4" {col-sm:selected#acms-col-sm-4}>3カラム</option>
  <option value="acms-col-sm-3" {col-sm:selected#acms-col-sm-3}>4カラム</option>
</select>
<input type="hidden" name="field[]" value="col-sm" />

<select name="col-md" class="acms-admin-form-width-mini">
  <option value="" {col-md:selected#}>未設定 (768px以上)</option>
  <option value="acms-col-md-12" {col-md:selected#acms-col-md-12}>1カラム</option>
  <option value="acms-col-md-6" {col-md:selected#acms-col-md-6}>2カラム</option>
  <option value="acms-col-md-4" {col-md:selected#acms-col-md-4}>3カラム</option>
  <option value="acms-col-md-3" {col-md:selected#acms-col-md-3}>4カラム</option>
</select>
<input type="hidden" name="field[]" value="col-md" />

<span id="col-etc"></span>

今回の JavaScript

最初に INPUT name="entry_summary_loop_class" の値からカスタム設定の SELECT を調整します。その後、SELECT を修正すると INPUT のテキストを書き換え、INPUT 側をダイレクトに修正すると SELECT 側を書き換えるようにしています。

SELECT の OPTION に無い acms-col-2 などが INPUT に書かれた際には、自動的に SELECT に追加し、acms-col- , acms-col-sm- , acms-col-md- でない Class を書いた時には <span id="col-etc"></span> に表示するようにして追加で Class を書いていることも分かるようにしておきました。

<script>
ACMS.addListener("acmsReady", function() {

  const loopClass = document.querySelector('input[name="entry_summary_loop_class"]');

  const colBase = document.querySelector('select[name="col-base"]');
  const colSm = document.querySelector('select[name="col-sm"]');
  const colMd = document.querySelector('select[name="col-md"]');
  const colEtc = document.getElementById("col-etc");

  function updateLoopClass() {
    const values = [colBase.value, colSm.value, colMd.value].filter(value => value !== "");
    loopClass.value = values.join(" ");
  }

  function ensureOptionExists(select, value) {
    if (!value || select.querySelector(`option[value="${value}"]`)) return;
    const existingValues = new Set(Array.from(select.options).map(opt => opt.value));
    if (!existingValues.has(value)) {
      const option = document.createElement("option");
      option.value = value;
      option.textContent = value;
      option.setAttribute("data-custom", "true");
      select.appendChild(option);
    }
  }

  function updateSelectValues() {
    const values = loopClass.value.split(" ").map(val => val.trim()).filter(val => val !== "");
    let baseValue = "", smValue = "", mdValue = "";
    let extraValues = [];

    values.forEach(val => {
      if (/^acms-col-sm-\d+$/.test(val)) {
        smValue = val;
      } else if (/^acms-col-md-\d+$/.test(val)) {
        mdValue = val;
      } else if (/^acms-col-\d+$/.test(val)) {
        baseValue = val;
      } else {
        extraValues.push(val);
      }
    });

    ensureOptionExists(colBase, baseValue);
    ensureOptionExists(colSm, smValue);
    ensureOptionExists(colMd, mdValue);

    colBase.value = baseValue;
    colSm.value = smValue;
    colMd.value = mdValue;

    colEtc.textContent = extraValues.length > 0 ? extraValues.join(", ") : "";
  }

  colBase.addEventListener("change", updateLoopClass);
  colSm.addEventListener("change", updateLoopClass);
  colMd.addEventListener("change", updateLoopClass);

  loopClass.addEventListener("input", updateSelectValues);

  updateSelectValues();
});
</script>

a-blog cms 独自の実装ポイント

通常の管理画面のモジュールID の設定でテストを行っていた際には

document.addEventListener("DOMContentLoaded", function () {
...
});

のように記述して動作していましたが、モジュールIDの管理画面は表の表示画面の「編集」リンクからモーダル表示が可能です。その際には既に DOMコンテンツがロード済みという事になり、ここで書かれた JavaScript を動作させることができません。

そこで a-blog cms の方で用意されている ACMS.addListener("acmsReady" ... を利用します。詳しくは「組み込みJSのイベントハンドラ」をご覧ください。

ACMS.addListener("acmsReady", function() {
...
});

追加のカスタマイズを考える

今回の JavaScript には input[name="entry_summary_loop_class" と Entry_Summary のコンフィグのフィールドが書かれていますが、他のモジュールでも使う事を考慮するような実装も考えられます。

このカスタム設定の SELECT 部分 + JavaScript のファイルを別ファイルにし target_input を変数化します。

@include("/admin/parts/loop-class.html", {"target_input": "entry_summary_loop_class"})   

/admin/parts/loop-class.html の中の JavaScript 部分を

const loopClass = document.querySelector('input[name="{{target_input}}"]');

のように指定する事で、他のモジュールでも同様に扱いたいことがあれば共用して利用することができるようにできます。

最後に

次のバージョン Ver. 3.2 で標準提供するテーマには {entry:loop.class} を活用したテーマにするようにしようと考えています。

また private/config.system.default.yaml

entry_summary_loop_class   : acms-col-6 acms-col-sm-4

のような設定を追加を検討します。どのような初期値がいいかは検討しないといけませんが、こうする事で標準テーマで表示設定にある項目が機能する事になります。

日付選択カレンダー(flatpickr)

従来、日付選択用のインターフェースにはjQuery UIを使用しておりましたが、Ver.2.8.0より導入したフラットでシンプルな日付選択用のJavaScriptライブラリ 「flatpickr」 の使い方を説明します。

指定したclass属性さえ適用すれば、任意の入力フィールドで自由にご使用いただけます。



デフォルトの設定

この機能の設定は、/js/config.jsの以下の箇所にあります。設定を変更する場合は、適用しているテーマ内にJavaScriptファイルを別途作成してください。
詳しくは「組み込みJSについて:設定を編集する」を参照してください。

flatDatePicker: '.js-datepicker2',
flatDatePickerConfig: {
  allowInput: true,
  locale: ACMS.i18n.lng,
  dateFormat: 'Y-m-d'
},
flatTimePicker: '.js-timepicker',
flatTimePickerConfig: {
  allowInput: true,
  locale: ACMS.i18n.lng,
  enableTime: true,
  noCalendar: true,
  dateFormat: "H:i:S",
  time_24hr: true
},


使い方

日付選択のUI

<input type="text" name="date" class="js-datepicker2" size="15" placeholder="2009-06-23" />

このように記述すると、入力フィールドをクリックしたときに日付選択カレンダーが表示され、日付をクリックすると入力フィールドに日付が入力されます。

日付:

config.jsにはないFlatpickrの設定をする

js-datepicker2の日付選択のUIにはFlatpickrというライブラリを使用しており、公式ドキュメントには設定が多く公開されています。詳しくは公式ドキュメントをご覧ください。

公式ドキュメントに公開されているConfig OptionにACMS.Config.flatDatePickerConfig.を頭につけて値を渡すと、Flatpickrのその他の設定を利用できます。

例)モバイル端末でもFlatpickrを有効にする設定

ACMS.Ready(function() {
  ACMS.Config.flatDatePickerConfig.disableMobile = true;
});

例)現在の日付から4日後〜20日後まで選択する設定

ACMS.Ready(function() {
  var minDate = new Date();
  var maxDate = new Date();
  minDate.setDate(minDate.getDate() + 4);
  maxDate.setDate(maxDate.getDate() + 20);
  ACMS.Config.flatDatePickerConfig.minDate = minDate.getFullYear() + '-' + (parseInt(minDate.getMonth(), 10) + 1) + '-' + minDate.getDate();
  ACMS.Config.flatDatePickerConfig.maxDate = maxDate.getFullYear() + '-' + (parseInt(maxDate.getMonth(), 10) + 1) + '-' + maxDate.getDate();
});

例)特定の曜日を無効化する設定

以下の例では、土曜日(6)と日曜日(0)が無効化されます。

ACMS.Ready(function() {
  ACMS.Config.flatDatePickerConfig.disable = [
    function(date) {
      return (date.getDay() === 0 || date.getDay() === 6);
    }
  ];
});

各曜日を指定する際は、下記の値を指定してください。



曜日
日曜日 0
月曜日 1
火曜日 2
水曜日 3
木曜日 4
金曜日 5
土曜日 6

時間選択のUI

<input type="text" name="date" class="js-timepicker" size="15" />

このように記述すると、入力フィールドをクリックしたときに時間選択のためのUIが表示され、時刻を選択するとその時刻が挿入されます。

時間: