手動アップデート

FTP(SFTP)ソフトなどを使用し、手動でファイルをアップロードする方法です。オンラインアップデートや手動簡単アップデートが利用できない場合にのみ、以下の方法を使用してください。

1. 最新版の a-blog cms アップデートパッケージをダウンロード

ダウンロード | a-blog cms developer より「Ver.2.x系以上からのアップデートパッケージ」をダウンロードします。 アップデートパッケージ内のファイルは、基本的にそのままサイトへアップロードし上書きすることで適用できます。

Ver. 2.x 系 からのアップデートの場合

Ver. 2.x 系のアップデートについては専用のページがあるため、Ver. 2.x 手動アップデートを参照してください。

Ver. 3.x 系 からのアップデートの場合

ダウンロードしたアップデートパッケージファイルを解凍します。アップデートに使用するのは内包されている ablogcms フォルダです。

アップデート作業中にサイト閲覧者がアクセスすると、サイトが正常に表示されない場合があります。作業時間やタイミングに注意してください。

2. アカウントやライセンスの確認

アップデート作業の前に、以下の準備を行ってください。

  • CMSの管理者権限ユーザーアカウント
  • ライセンスの確認:a-blog cms のマイページで現在のライセンスがアップデート後のCMSバージョンに対応しているか確認し、必要であれば license.php ファイルを取得
  • FTPなどのファイルアップロード環境

3. 公式ドキュメントの確認

Release Note の確認

アップデートによる変更点をRelease Noteで確認します。詳細な変更内容を知りたい場合は、リリースノート | ブログを参照してください。

「バージョン別に気をつけること」の確認

本記事では基本的な手動アップデート方法を紹介していますが、アップデートバージョンによっては特別な注意点があるため、作業前に「バージョン別に気をつけること」を確認してください。

4. ファイル・フォルダのバックアップ

以下のファイル・フォルダをバックアップします。

  • .env(カスタマイズしている場合のみ)
  • .htaccess(カスタマイズしている場合のみ)
  • archives
  • config.server.php
  • config.user.php
  • cron
  • extension(カスタマイズしている場合のみ)
  • license.php
  • media
  • php/ACMS/User(カスタマイズしている場合のみ)
  • php/AAPP(カスタマイズしている場合のみ)
  • private(カスタマイズしている場合のみ)
  • storage
  • themes/カスタマイズしているテーマフォルダ
  • その他カスタマイズしているフォルダ・ファイル

また、データベースのバックアップも推奨します。

5. ファイルの更新

FTPソフトなどを利用してアップデートパッケージのファイルをサイトに上書きします。 ただし、全フォルダをそのまま置き換えると必要なファイルを削除してしまう危険があるため、下記の「上書きしないフォルダ・ファイル」は削除や上書きをしないよう注意してください。
themes/system 内をカスタマイズしている場合は差分を確認しながら置き換え作業を行なってください。

上書きしないフォルダ・ファイル

  • cache/.htaccess
  • php/ACMS/User(カスタマイズしている場合のみ)
  • php/AAPP(カスタマイズしている場合のみ)
  • private/config.system.yaml
  • storage
  • themes/カスタマイズしているテーマフォルダ

※ 上書きしないようアップデートパッケージからあらかじめ除外されているファイルやフォルダは記載していません、(extension など)。

setup フォルダをアップロードすると、一般に公開している a-blog cms のページはメンテナンスの表示に切り替わります。


メンテナンスページ


6. データベース更新

データベースのアップデートはメンテナンスページまたは、管理画面 > 更新 ページで行います。 ここではメンテナンスページでの実行について紹介します。

6-1. メンテナンスページからのデータベース更新

下記手順でブラウザからデータベースと config.server.php をアップデートします。 アップデート時に確認事項などが画面に表示されます。各画面に書かれていることを確認しながらボタンをクリックし、アップデートを完了してください。

  1. アップデート対象のサイトへブラウザでアクセス
  2. メンテナンスページで管理者アカウントでログイン
  3. 各画面の指示に従いアップデートを完了

6-2. setup フォルダのリネーム

アップデート完了後、FTPソフトなどを利用して setup フォルダを推測されにくい名前に変更してください。
※アップデート前の古いリネームされたsetupフォルダが残っていた場合削除して構いません。

setupフォルダが存在するまではメンテナンスページが表示されます。

7. ライセンスファイルの更新(必要な場合のみ)

a-blog cms のマイページからライセンスファイルをダウンロードした場合は、FTPソフトなどを利用して license.php を置き換えます。

8. 表示確認と公開

アップデートしたサイトへブラウザからアクセスします。
各ページの表示を確認し、問題が無ければ完了となります。 必要に応じてデバッグモードをONにしてください。

デバッグモードは、管理画面 > ユーザー > ログインしているユーザーアカウントの基本設定にある「モード」からユーザーごとにモード切り替えすることができます。デバッグモードをONにすることで、各種エラーメッセージの表示や、キャッシュ機能が無効となるなど、より動作確認に適した状態にすることができます。


ユーザーごとのデバックモード適用


サイト管理者としての操作や、ログアウトした状態での閲覧者としての表示チェックをします。
動作確認後には監査ログでエラーが出ていないか確認します。

表示や動作に問題がなければアップデートは完了です。

新機能


新しいマイナーバージョンVer. 3.2 では、たくさんの 新機能 と 互換性のない変更がいくつかあります。 CMSアップデート前に必ずお読みください

jpeg・png 画像をWebP画像に変換するオプションを追加

jpeg・png 画像を WebP画像に変換してアップロードするオプションが追加されました。(デフォルト無効

有効化するには private/config.system.yaml で設定します。

convert_2webp: on # on | off jpeg/png画像をweb画像に変換します

これにより、画像ファイル数が少なくなり、画像ファイルサイズも縮小されるため、全体のファイル容量の削減に役立ちます。

* WebP画像は、iOS14から対応(2020年9月)

自動オンラインアップデート機能を追加

CMSのアップデートを管理画面からアップデートを実行しなくても、指定した時間帯に自動でアップデートする機能が追加されました。

  • デフォルト機能オフ

  • パッチバージョンのみ対応

  • 自動更新する時間帯を指定可能

  • 事項更新する曜日を指定可能

管理画面 > コンフィグ > 機能設定 で設定が行えます。

自動アップデート設定画面
自動アップデート設定画面

  • CMS-6817 jpg/pngをwebp画像に変換するオプションを追加(convert_2webp)

  • CMS-6915 自動でシステム更新(パッチバージョンのみ)をする機能を追加

  • CMS-6920 WordPress eXtended RSS 形式のエントリーエクスポート機能を追加

  • CMS-6930 ブロックエディターの組み込みJSを新しく用意 & ブロックエディタのユニットを追加

  • CMS-7034 (プロフェッショナル版以上限定)media, archives, storage, cacheなどのストレージをローカルではなくAWS S3に保存できる仕組みを用意

  • CMS-7053 Vite 連携機能を追加

  • CMS-7147 Tailwind CSS, htmx, Vite, Alpine.js がデフォルトで利用できる develop テーマを追加(既存の develop テーマは削除)

  • CMS-7148 組み込みJSのバリデーターをアクセシビリティ対応及び、動的に追加したバリデーション定義によるバリデーション、カスタムルール追加に対応

  • CMS-7218 組み込みJSに「htmx」を追加

変更点・修正点


対応PHPバージョンの変更

対応PHPバージョンが、PHP8.1.0 〜 PHP8.4.x に変更されました。 a-blog cms Ver. 3.1.x は PHP7.3まで対応していましたので、アップデート時はお気をつけください。

WebP画像をそのままアップロードできるように改善

  • CMS-7232 php8.4対応

  • CMS-7237 対応 PHP バージョンを PHP 8.1 以上(8.1 ~ 8.4)に変更

  • CMS-6817 WebP画像をそのままアップロードできるように改善

  • CMS-7233 メディア機能でHEIC画像のJPEG変更に対応

  • CMS-6895 カスタムユニットのデータがテキスト置換の対象外になってしまう問題を改善(シリアライズをしないように改善)

  • CMS-6894 ログインユーザーの最終アクセス時間をダッシュボードやユーザー・会員一覧で確認できるように改善

  • CMS-6867 キャッシュのパフォーマンスを改善

  • CMS-7010 組み込みJSのシンタックスハイライター「Google Code Prettify」を廃止し「highlight.js」を導入

  • CMS-7097 モジュール一覧画面UIをリニューアル

  • CMS-6821 エントリー一覧画面UIをリニューアル

  • CMS-7149 ACMS.addListener 利用時に、 event.detail プロパティでイベントのカスタムデータを取得できるように改善

  • CMS-7183 メディアモーダルの代替テキストを改行できるように修正

  • CMS-7211 メディア一覧の検索条件で、現在のブログ以下の表示を追加と、ファイル名検索をキーワード検索に変更

  • CMS-7217 メディアユニットの代替テキストを改行できるように変更

  • CMS-7216 グループ系のカスタムフィールドでバリデートのエラーメッセージの表示がおかしい問題を修正

  • CMS-7228 表側のエントリー編集画面を廃止し、管理画面側に同様の機能を用意

  • CMS-6970 structured-dataフォルダを用意して各構造化データ用のファイルに細分化

  • CMS-7048 会員ログインの有効・無効オプションを追加

  • CMS-6942 HTTPレスポンスヘッダー周りを整備

下位互換性のない変更点


  • cart@blog テーマの廃止

  • CMS-7197 組み込みJSの一部廃止

  • CMS-7198 コンフィグで設定するメタ情報を廃止(%{META_KEYWORDS}, %{META_DESCRIPTION})

  • CMS-7200 トラックバック機能を廃止

  • CMS-7238 廃止予定になっていたFacebookログイン機能を廃止

  • CMS-7235 MySQLへルパ・ビルダの改修

Ver. 3.2.x で推奨されなくなる機能


  • CMS-7169 カート機能を非推奨化 & cart@blog テーマの廃止

  • CMS-7197 組み込みJSの一部非推奨化

  • CMS-7199 ping送信機能を非推奨に変更

  • CMS-7201 利用頻度の低いモジュールや役割が重複しているモジュールを非推奨化