セットアップ(メンテナンスプログラム)が動かない場合

セットアップ(メンテナンスプログラム)画面

セットアップ(メンテナンスプログラム)画面


php.iniをドキュメントルートに設置するタイプのレンタルサーバーの場合、a-blog cmsでアップデート時などセットアップ(メンテナンスプログラム)を動かそうとすると画面が真っ白になって動かない場合があります。

原因

セットアップ(メンテナンスプログラム)のディレクトリの中に、php.ini がない為、ioncube loaderがインストールされず、プログラムが動かない事が原因になります。

対策

ドキュメントルートにある php.ini ファイルをセットアップ(メンテナンスプログラム)のディレクトリの中にコピーしてください。これで、メンテナンスプログラムが動作すると思います。

テスト環境を本番サーバーへ反映させるには

Webサイト制作における流れとして、テストサーバーにてサイト構築を行い、構築が完了してから本番サーバーへ移転、公開となる場合があります。テストサーバーの内容を本番サーバーへ移設させる方法、手順を説明します。

本番サイトにa-blog cmsをインストールする

本番サイトでa-blog cmsをインストールします。テストサイトのa-blog cmsと同じバージョンのa-blog cmsをインストールしてください。このあと、データベースのインポートを実施して全てのデータを入れ直しますので、インストール時のテーマ選択は何でも構いません。本番サイトには、正式なライセンスファイルを設置してください。

本番サーバーへファイルを移動する

次のフォルダ、ファイルをテストサーバーからダウンロードし、本番サーバーへアップロードします。

archives、archives_rev、media、themes/使用テーマフォルダ、extention(Ver.2.7.x以下では 「php/ACMS/User以下」)、private/config.system.yaml 、その他カスタマイズしているファイルはアップロードしてください。

データベースのデータをテストサーバーから本番サーバーへ移動

データベースの移動方法には2通りの方法があります

方法1:管理ページのバックアップからバックアップ・リストアを行なう



テストサイトの管理ページ > バックアップ ページ にアクセスします。

バックアップ機能を使用すると、テストサーバー側のデータベース(テーブル構造からレコードまで)をバックアップできます。このとき、「アクセスログとキャッシュ以外のテーブルをzip形式でダウンロードします。」という注釈が画面内にもある通り、全てのデータではなく必要なデータのみをバックアップします。

IDの数値や値は変更されませんが、例外としてPlugin_Schedule を使用している場合は、phpMyAdminでカレンダーの年と月にある"0"のデータを年なら"0000"、月なら"00"に変更する必要があります。

データ量が大きい場合、基本設定のままでは動かない場合があります。そのときは、PHPのmax_execution_timeやmemory_limitの設定値を変更するなど、調整が必要になります。

本番サーバーで行う作業について

つぎは本番サーバーの作業となります。テストサーバーでダウンロードしたzipファイルを本番サーバーの/private/backup_database/にアップロードします。



本番サイトにアクセスし、管理ページ > バックアップ > リストアにアクセスします。 /private/backup_database/にzipファイルを設置すると「バックアップファイル」の項目にセレクトメニューが現れます。先ほど設置したzipファイル名を選択し、「リストア」ボタンをクリックしてリストアします。

リストアが完了するとテーマ設定が切り替わりサイトが表示されますが、この時点ではまだライセンス違反になっています。

方法2:phpMyAdminなどでデータベースを移動させる



テストサーバーのphpMyAdminにアクセスし、テストサイトで利用しているDBのエクスポートを実行します。ダウンロードしたエクスポートファイルを、本番サーバーのphpMyAdminへインポートを実行します。この時、既に入っているa-blog cmsのデータベースは削除、接頭辞を別にして残しておく、DBを別に作るなどいくつか方法があります。DB名や接頭辞(suffix)を変更した場合は必要に応じてconfig.server.phpを変更してください。

完了するとテーマ設定が切り替わりサイトが表示されますが、この時点ではまだライセンス違反になっています。

ドメイン名設定を変更する

本番サイトのメンテナンスメニュー( URL:http://現在の公開URL/setupフォルダを変更後の任意名/index.php )へアクセスし、ドメイン名の修正を行います



「全ブログのドメインを書き換えをする」のチェックボックスは基本的にチェックを入れてください。 ファイルの移動・データベースのコピー・ドメインの修正を実施し、移設作業は完了です。

注意点

本番公開前に、本番サイトの管理ページ>チェックリストへアクセスし、テスト環境のままの設定が本番サイトで使用されていないかを確認してください。

サーバー環境によって、ダイレクト編集ONなどに利用しているCookie情報がうまく取得できない問題が発見されました

サーバー環境によって、ダイレクト編集ONなどに利用しているCookie情報がうまく取得できず、ダイレクト編集をONにできないという不具合が確認されました。

お手数ですが、以下ページよりパッチをダウンロードしてご対応ください。
パッチダウンロード

  • Ver. 2.8.0 以上を対象にしたパッチです。
  • Ver. 2.11.25 以上では対応されていますので、対応は不要です。

この度は、ご迷惑をおかけしてしまい大変申し訳ございませんでした。
今後ともa-blog cmsをよろしくお願いいたします。

Ver. 2.11.25からのテンプレートの仕様変更について

Ver. 2.11.25 で、テンプレート周りの仕様変更がありましたので、お知らせいたします。

概要

いくつかの設定(private/config.system.yaml)をデフォルトで有効にしてあります。なのでCMSのアップデートによる影響はございません。 Ver. 2.11.25 以上を新規インストールした場合、そのままだといままでと違う動作になります。

変更内容

private/cofig.system.yaml で以下項目が追加・変更されています。

forbid_tpl_inheritance_when_path_unresolved: on # on | off パス解決に失敗した時、テンプレートを継承しないようにする
forbid_tpl_url_context: on # on | off 読者以下のURLコンテキストのtplを許可しない。(例: https://example.com/news/tpl/custom.html)
allow_tpl_path: [] # forbid_tpl_inheritance_when_path_unresolved や forbid_tpl_url_context が on の場合、除外するパスを設定します。例: [news.html,hoge/custom.html] カンマ区切りで指定

forbid_tpl_url_context

デフォルトで、tplコンテキスト を無効に設定しました。理由として tplを指定すればクライアント側で、好きなテンプレートを指定することができてしまうため、 同一コンテンツの複数のページができてしまうためになります。

forbid_tpl_inheritance_when_path_unresolved

デフォルトで、パス解決失敗時のテンプレート継承を無効にしました。理由として forbid_tpl_url_context と同様、同一コンテンツの複数のページが表示できてしまうためになります。

allow_tpl_path

上記2つの設定の例外パスを設定できます。例えばpost includeしたい箇所などは、tplコンテキストを使いたい場合があるので、 そのような時は、ここで例がテンプレートのパスを記入します。

以上3つのオプションの設定を追加・変更いたしました。バージョンアップでは影響が出ないようになっていますので、Ver. 2.11.25 以上で新規インストールする場合はお気をつけください。

forbid_tpl_inheritance_when_path_unresolvedforbid_tpl_url_contextoff に設定すれば、いままでと同じ動作になりますが、できればここの設定はONのまま、allow_tpl_path で例外設定をするようにお願いいたします。

Ver. 2.11 が誕生!有償 CMS としての価値を高め、安心して使っていただくために。

CTO 伊藤(写真は前回のインタビューと同じなので差し替え予定)


2019年12月17日、a-blog cms の Ver. 2.11 がリリースされました。今回のアップデートのコンセプトとこだわった部分、また料金体系のリニューアルについての想いを、開発者の伊藤淳に聞きました。

今回のアップデートの目的と背景を教えてください。

前回の Ver 2.10 に引き続き、目立った新機能が登場したというよりは、ベースになっている機能をよりブラッシュアップさせることに重点を置きました。具体的には、パフォーマンス周り、セキュリティ周りの細かな仕様を今まで以上に向上させた形です。

パフォーマンス、セキュリティともに目には見えづらい進化ではありますが、使い心地と安心感のアップを目指しました。特にユーザーの方からご意見をいただいたわけではなく、私自身がエンジニアの視点から気になっていた課題を解決していきました。なんとか年内に発表できて良かったです。

パフォーマンス周りではどのような点が向上しましたか?

モジュールごとのキャッシュ機能が追加されたことで、これまでよりもページの読み込みが速くなりました。基本的に a-blog cms はページ単位でキャッシュを行う仕組みのため、閲覧者が新たな URL に飛ぶたびにすべてのモジュールが動作し、読み込みが必要となります。これまでモジュールごとのキャッシュ機能の設定にはエンジニア的な知識が必要だったものを、Ver. 2.11 からノンプログラムで簡単に設定できるようになりました。

パフォーマンスは本来、Web サイトを制作・運用するうえでとても重要なものにも関わらず、コンテンツの内容と比較するとつい後回しにされがちです。基本的に WIFI 環境のある社内で作業を行う制作者にとって、気が回りづらい部分でもあります。しかし、ほんの数秒でも読み込みに時間がかかるだけで、閲覧者がサイトを離脱するきっかけになってしまう。これは私自身、a-blog cms でつくったさまざまな Web サイトをスマホから閲覧していて気づいた課題でした。特に格安 SIM のスマホでは、料金が安いぶん通信速度が制限され、昼休みなど Web の閲覧が集中する時間帯には読み込みの遅さを実感したんです。

今回のアップデートではこうした閲覧者の目線も意識し、よりサクサクと動作することを目指しました。どんなに優れたコンテンツでも、見てもらえなければ意味がありませんからね。

続いて、セキュリティ周りの進化について教えてください。

まず大きな変更点としてお伝えしないといけないことがあります。Ver. 2.11 より校正オプションの仕様が変更になりました。従来までは校正オプションを1つ以上設定する場合、自身でエスケープする必要がありましたが、Ver. 2.11 からは強制的にエスケープしてから校正オプションが動作するようになりました。どうしてもヒューマンエラーは起きてしまうものです。互換性が犠牲になってしまいましたが、セキュリティを考えこのようになりました。

そのほか、一定時間におけるログイン試行回数の制限を行う機能や、2段階認証機能も新たに追加。より強固なセキュリティを備え、今まで以上に安心して使っていただけるようになったかと思います。パフォーマンス面もセキュリティ面も絶対に必要だった機能ではありませんが、有償 CMS としての価値を高めるために「より速く安全に使えること」を目標にしました。

今回から、ライセンスの購入方式も新しくなりましたね。

初の試みとして、これまで通りの買い切りに加えて、月額支払いのサブスクリプション方式が追加されました。今なら特別価格として月々 1,500円〜でスタートできますし、支払い形式の選択肢が増えて、手軽に始めやすくなりました。しかもサブスクリプション形式なら、プランを月ごとに変更することも可能。たとえば Web サイト公開前にはユーザー数無制限で利用できる「スタートアップ+」プランにしておき、サイト公開後、簡易的な更新・保守のみで OK になった時点で「スタートアップ」に切り替えるといった、柔軟な利用の仕方もできますよ。より複雑な承認機能やフルパブリッシュ機能が必要になる期間のみ「プロフェッショナル」を選択するのもおすすめ。買い切りだと 50万円のプロフェッショナルライセンスが、月額 1万5,000円と試しやすくなったこともポイントです。



有償アップデートについて、開発者としての想いを教えてください。

同じく料金体系の話ですが、今回のバージョンからマイナーアップデートが有償になります。料金は買い切りであれば年間 1万円、サブスクリプション形式であれば月額費用に含まれる形です。その代わりと言っては何ですが、Ver. 2.8 以降のものはバージョンアップしなくても済むように、リリース日から数えてバグフィックス 2年間、セキュリティフィックス 5年間のメンテナンス期間を保証。

これまでは弊社としてもバージョンアップを推奨していて、旧バージョンに対するメンテナンス期間はあいまいだったのですが、今回から明確にお約束させていただきました。正直なところ、これまで無償だったバージョンアップが有償になることに、私自身、抵抗がなかったわけではありません。だからこそ、ただの値上げではなく、ユーザーの方にきちんと納得していただける改定を目指しました。もちろん今後は、有償でもアップデートしたいと思っていただけるように、ますます最新バージョンの使いやすさと機能に磨きをかけていきます。

そのほか、アピールしたい新機能はありますか。

フロントビルド環境が入った開発テーマが追加されたのも、Ver. 2.11 の特徴の一つです。a-blog cms はノンプログラムで無理なく利用できることが売りの一つではありますが、プログラミングができるとさらに便利に使える CMS でもあります。

プログラミングは進化の流れが早く「何から学んで良いか分からない」という声も多いのですが、そうした方々のために最初の環境として用意したものが今回の開発テーマです。やや上級者向けではありますが、プログラミングに挑戦するきっかけづくりになれれば幸いです。a-blog cms を深く使いこなしていらっしゃるユーザーの方々には、さらなるレベルアップの一歩として、a-blog cms と一緒に成長していっていただけたらという想いを込めました。

最後に、ユーザーの方々にメッセージをお願いします。

おかげさまで、a-blog cms は 2019年6月に 10周年を迎えました。改めて Ver. 2.11 の開発背景を振り返ると、ユーザーの方に”安心”を届けることがキーワードだったかと思います。有償 CMS として安全に使っていただけることを目指しましたので、ぜひお試しください。また今回、パフォーマンス周り、セキュリティ周りを進化させましたが、まだまだ十分とは言えません。今後も引き続き、目に見えない機能のブラッシュアップに加え、ますます見やすく使いやすい UI にも磨きをかけていけたらと思います。有償 CMS としての価値をさらに高め、他社の CMS との差別化を図っていきたいですね。