Ver.2.11.42 リリースのお知らせ
この記事では、2021年12月21日にリリースした Ver.2.11.42 の修正内容について紹介いたします。
現在お困りの問題に該当する項目がありましたら、お早めにバージョンアップのご検討をお願いいたします。
Ver.2.11.42 リリースノート
- CMS-5796 ログインページのテンプレートで@section("block-auth")と@section("block-reset")の囲み方がずれている問題を修正
- CMS-5797 acms.jsをログアウト時読み込まないような設定をしている場合、プレビューが正しく表示できない問題を修正
主なリリースノートの詳細な内容
CMS-5796 ログインページのテンプレートで@section("block-auth")と@section("block-reset")の囲み方がずれている問題を修正
themes/system/_layouts/login.html の @sectionブロックの囲み方を修正しました。
ログインページをこのテンプレートを継承してカスタマイズしている場合、Ver. 2.11.42 にアップデートすると、ログインページのスタイルが崩れる可能性がございます。 お手数ですが、継承テンプレートで <!-- END auth --> や <!-- END reset --> を削除していただくようにお願いいたします。
修正前
<!-- BEGIN auth -->
@section("block-auth")
...
<!-- END auth -->
@endsection
<!-- BEGIN reset -->
@section("block-reset")
...
<!-- END reset -->
@endsection
修正後
<!-- BEGIN auth -->
@section("block-auth")
...
@endsection
<!-- END auth -->
<!-- BEGIN reset -->
@section("block-reset")
...
@endsection
<!-- END reset -->
CMS-5797 acms.jsをログアウト時読み込まないような設定をしている場合、プレビューが正しく表示できない問題を修正
ログアウトした時に組み込みJS(acms.js)を読み込まないようなカスタマイズをしている場合、プレビュー機能が正しく動作していませんでした。 これを修正し、組み込みJSを読み込んでなくてもプレビュー機能が動作するように修正いたしました。
この度は、ご不便をおかけしてしまい申し訳ございません。
現在お困りの問題に該当する項目がありましたらご対応のほどよろしくお願いいたします。
今後とも a-blog cms をよろしくお願いいたします。
Ver. 3.0 の パフォーマンスを検証!
2021年12月24日 にメジャーバージョンアップである Ver. 3.0 がリリースされました!
ionCube PHP Encoder の廃止
やはり Ver. 3.0 で大きな変更点は、ionCube PHP Encoderの廃止ではないでしょうか。 もちろん 暗号化がなくなったので、セキュリティ対策としては若干落ちますが、コアプログラムは難読化されていますしメリットも多くあるため、より便利に a-blog cmsを利用できるようになったと思います。
ionCube PHP Encoder 廃止によるメリット
- インストール時に、ionCube Loaderのインストール作業が不要になる
- インストール時に、インストールできるサーバー環境が増える
- サーバー側で強制的にPHPバージョンが変更されても、サイトが停止しない
- PHPのバージョンを変更する際に、パッケージを変える必要がない
- ionCube Loaderの開発状況に左右されないため、新しいPHPバージョンに対応したパッケージがより早く提供される
Ver. 3.0 のパフォーマンス検証
Ver. 3.0 の特徴として、パフォーマンス周りの改善がみられます。
- PHP8.0 対応
- テンプレートキャッシュを導入
- その他キャッシュ機能を強化(キャッシュ対象の増加、APCu対応など)
そこで今回は、Ver. 2.11.42 と Ver. 3.0 のパフォーマンスを計測し、Ver. 3.0 のパフォーマンスを検証していきたいと思います。
前提条件
計測するサーバーは、a-blog cms の設置サーバーとしてよく選ばれる、Xserver スタンダードを選択しました。
- Xserver スタンダード(旧X10)
- siteテーマの初期状態で計測
- トップページ、一覧(お知らせ一覧)、詳細ページ(ユニットによる要素の掲載例)を計測
- 計測はApache Benchを使用(10ユーザーが合計100アクセスするのにかかった秒数を計測)
Ver. 2.11.42 の測定結果
設定内容
- PHP 7.425
- MySQL 5.7.x
- Xアクセラレータ Ver.1 有効
ページ | CMSのページキャッシュなし | CMSのページキャッシュあり |
---|---|---|
トップページ | 5.214 秒(19.18 #/s) | 3.020 秒(33.11 #/s) |
一覧ページ | 5.610 秒(17.83 #s) | 3.073 秒(32.53 #/s) |
詳細ページ | 6.001 秒(16.66 #s) | 3.281 秒(30.48 #/s) |
Ver 3.0.0 の測定結果
設定内容(Ver. 2.11 と同じ条件で計測)
- PHP 7.425
- MySQL 5.7.x
- Xアクセラレータ Ver.1 有効
- テンプレートキャッシュオフ
ページ | CMSのページキャッシュなし | CMSのページキャッシュあり |
---|---|---|
トップページ | 3.908 秒(27.21 #/s) | 3.054 秒(32.74 #/s) |
一覧ページ | 3.802 秒(26.30 #s) | 2.776 秒(36.02 #/s) |
詳細ページ | 3.940 秒(25.38 #s) | 2.980 秒(33.55 #/s) |
設定内容(テンプレートキャッシュON)
- PHP 7.425
- MySQL 5.7.x
- Xアクセラレータ Ver.1 有効
- テンプレートキャッシュON
ページ | CMSのページキャッシュなし | CMSのページキャッシュあり |
---|---|---|
トップページ | 3.565 秒(28.05 #/s) | 2.884 秒(34.67 #s) |
一覧ページ | 3.679 秒(27.18 #s) | 2.715 秒(36.83 #s) |
詳細ページ | 3.751 秒(26.66 #s) | 3.006 秒(33.27 #s) |
設定内容(PHP8.0, テンプレートキャッシュON)
- PHP 8.0.12
- MySQL 5.7.x
- Xアクセラレータ Ver.1 有効
- テンプレートキャッシュON
ページ | CMSのページキャッシュなし | CMSのページキャッシュあり |
---|---|---|
トップページ | 3.604 秒(27.75 #/s) | 2.709 秒(36.91 #/s) |
一覧ページ | 3.793 秒(26.36 #s) | 2.786 秒(35.89 #/s) |
詳細ページ | 4.027 秒(24.83 #s) | 3.091 秒(32.36 #/s) |
設定内容(Xアクセラレータ Ver.2 有効, PHP8.0, テンプレートキャッシュON)
- PHP 8.0.12
- MySQL 5.7.x
- Xアクセラレータ Ver.2 有効
- テンプレートキャッシュON
ページ | CMSのページキャッシュなし | CMSのページキャッシュあり |
---|---|---|
トップページ | 3.615 秒(27.66 #/s) | 2.732 秒(36.60 #/s) |
一覧ページ | 3.759 秒(26.61 #s) | 2.634 秒(37.96 #/s) |
詳細ページ | 4.022 秒(24.87 #s) | 2.775 秒(36.03 #/s) |
以上が計測結果になります。いかがでしたでしょうか。
Ver. 2.11.42 と比べると Ver. 3.0.0 は ページキャッシュ未使用時のパフォーマンスが良くなっている事がわかります。 会員サイトや、編集時などログインしている状況でのパフォーマンスが良くなっていそうです。
CMSのページキャッシュが有効時は、Ver. 2.11 も Ver. 3.0 もそこまで大差はないかと思います。
PHP8.0 や Xアクセラレータ Ver.2 は、今回のテストでは思ったより改善は見られませんでした。 若干キャッシュあり時のパフォーマンスが良くなった程度でしょうか。
もちろん今回の検証は限られた設定やテーマでの検証ですので、サーバー環境やテーマの作り方が変わると結果も変わってくると思います。 ただログインしている時やキャッシュオフの状態のパフォーマンスは体感できるぐらい違いを感じますので、ぜひ一度 Ver. 3.0 を試してみてください。 特にあまりパフォーマンスがよくない環境だと、差が顕著になると思います。
以上、Ver. 3.0 のパフォーマンス検証でした。
追加情報
XSERVER の 新サーバー簡単移行 のサービスを利用すると 最新サーバー環境(sv13001.xserver.jp~) へ引っ越しをすることができます。 上記の計測後にサーバーを引っ越ししましたので、そのデータも共有しておきます。
設定内容(サーバーID sv13xxx, Xアクセラレータ Ver.2 有効, PHP8.0, テンプレートキャッシュON)
- PHP 8.0.12
- MySQL 5.7.x
- Xアクセラレータ Ver.2 有効
- テンプレートキャッシュON
ページ | CMSのページキャッシュなし | CMSのページキャッシュあり |
---|---|---|
トップページ | 2.561 秒(39.05 #/s) | 1.935 秒(51.68 #/s) |
一覧ページ | 2.785 秒(35.91 #s) | 1.977 秒(50.58 #/s) |
詳細ページ | 2.876 秒(34.77 #s) | 1.963 秒(50.94 #/s) |
Ver. 3.0.2 リリースのお知らせ
この記事では、2022年1月6日にリリースした Ver. 3.0.2 の修正内容について紹介いたします。
現在お困りの問題に該当する項目がありましたら、お早めにバージョンアップのご検討をお願いいたします。
Ver. 3.0.2 リリースノート
- CMS-5789 メディア機能でアップロードされた画像の画質を向上
- CMS-5819 Ver. 3系で、ナビゲーションモジュールの編集UIが表示されない問題を修正
- CMS-5820 校正オプション「substring」の引数でマイナスを指定する時、シングルクウォートで囲わないと動作しない問題を修正
- CMS-5821 ユニット設定で、リッチエディタが選べない問題を修正
主なリリースノートの詳細な内容
CMS-5789 メディア機能でアップロードされた画像の画質を向上
メディアの画像アップロードで、条件によって画質劣化がひどくなる問題を修正を修正しました。 特に元画像のサイズが大きい場合、再現しやすい状況となります。
詳しくは、こちらの記事で紹介しておりますので、ご覧ください。
メディア機能の画質改善をしました
CMS-5820 校正オプション「substring」の引数でマイナスを指定する時、シングルクウォートで囲わないと動作しない問題を修正
Ver. 3.0 で新しく追加された「substring」校正オプションで、以下のようにマイナスの数値を指定をすると、正しく動作しない問題を修正しました。
{hoge}[substring(-3)]
CMS-5821 ユニット設定で、リッチエディタが選べない問題を修正
ユニット設定で「リッチエディタ」が選択できない問題を修正しました。
これにより新規エントリー作成時の初期ユニットとして「リッチエディタ」を選べない問題などが解消されました。
この度は、ご不便をおかけしてしまい申し訳ございません。
現在お困りの問題に該当する項目がありましたらご対応のほどよろしくお願いいたします。
今後とも a-blog cms をよろしくお願いいたします。