a-blog cms Ver. 3.2.0 をリリースしました!


いつも a‑blog cms をご活用いただき、ありがとうございます。
このたび a‑blog cms Ver. 3.2.0 を正式リリースいたしました。

本バージョンでは、制作現場やサイト運用の現場から寄せられたご要望を多数反映し、CMSの使いやすさ・拡張性・管理性を一層強化しています。

主な新機能ハイライト

ブロックエディタの導入

テキスト、画像、ファイルなどを「ブロック単位」で自由に組み立て可能に。直感的な操作で、マルチカラム配置やスラッシュコマンド操作、マークダウン記法、カスタムクラス対応も実現しました。

ブロックエディターのサンプル画像

Twigを利用できるテンプレート機能を追加

これまで独自のテンプレートタグにより柔軟な表示制御を実現してきた a-blog cms に、新たに Twig テンプレートエンジン を導入しました。
変数展開・条件分岐・ループ・フィルタなどの機能が利用でき、再利用性や可読性の高いテンプレートが記述可能です。

グループユニットの追加

複数のユニットをまとめてひとつの「グループ」として扱える新しいユニットを追加しました。

グループ単位での移動や複製が可能になり、レイアウトを保ったまま効率的に記事を編集できます。特定のレイアウトパターンを繰り返し使うケースに特に有効です。従来のユニットグループでの課題を解決し、より直感的で自由度の高いレイアウト作成を実現します。

ユニットをグループユニットで囲うことができます。

自動オンラインアップデート機能を追加

不具合修正やセキュリティアップデートを自動で適用できるようになりました。
本機能は「パッチバージョンのみ」を対象としているため、安全性を確保しつつ運用負担を大幅に軽減できます。

自動アップデート設定画面です。
デフォルト機能オフ。
パッチバージョンのみ対応。
自動更新する時間帯を指定可能。
事項更新する曜日を指定可能。

WordPress eXtended RSS(WXR)形式でのエクスポート機能を追加

WXR(WordPress eXtended RSS)形式でのエントリーエクスポート機能を追加しました。この機能追加により、データのポータビリティが向上しました。WXR形式という標準フォーマットでエクスポートできるため、他のCMSやツールとの互換性が高く、柔軟な運用が可能になります。

管理画面 > エクスポートから、WXR形式でエクスポートできます。

組み込みJSに「htmx」を追加

htmx は、HTML を拡張して、ページの一部を動的に更新するための軽量なライブラリです。JavaScript を使わずに、HTML属性を用いてサーバーとの通信やページの更新を行うことができます。これにより、クライアントサイドのコードを減らし、シンプルで直感的な開発が可能になります。

a-blog cmsでは従来から「post include」機能という、htmxライブラリと同じような機能があり、htmxとの相性もよく、組み込みJSが読み込まれていれば、特に初期設定などせずに、すぐ使い始めることが可能です。

その他の改善点

対応PHPバージョンの変更

対応PHPバージョンが、PHP8.1.0 〜 PHP8.4.x に変更されました。 a-blog cms Ver. 3.1.x は PHP7.3まで対応していましたので、アップデート時はお気をつけください。

エントリ編集画面を改善

ユニット周りのUIを中心にエントリー編集画面の操作性と視認性を大幅に改善いたしました。ユニットの並び替え・追加・削除などの一連の体験が向上されています。

ユニット周りを全体的に機能・スタイルを見直し。

主な変更点

  • ユニットの追加をドロップダウンメニューから行えるように変更

    • 横並びのボタンから、ドロップダウンメニューで選択して追加する形式に変更され、目的のユニットを探しやすく

    • カテゴリー分けができるようになり、大量のカスタムユニットでも整理可能

    • アイコンがデフォルトで表示されるようになり、acms icon の他に Material Symbols が利用可能に

  • ユニットの上下移動機能を追加

    • ドラッグ&ドロップに加え、上下移動ボタンで位置を調整できるようになりました。細かな配置変更が容易に

  • ユニットの複製機能を追加

    • 既存のユニットをワンクリックで複製できるようになりました。同じレイアウトを再利用する際に効率的よく作業可能

  • 配置やユニットグループをドロップダウンメニューから選択するように変更

    • 利用頻度の低い配置やユニットグループを3点リーダーメニューにまとめました。必要なときのみ表示することで画面をすっきりさせます

エントリー・モジュール管理画面の改善

一覧画面の見やすさ・速さ・間違えにくさを重視して全面的に改善し、表示項目設定検索条件の保存高度な絞り込み機能を追加しました。また、全体的に操作が必要なUIの見直しを行いました。

エントリー・モジュール管理画面を全体的に見直しました。

主な変更点

  • 表示項目設定

    • カラムの表示・非表示・並び替えが可能

    • カスタムフィールドに対応

  • 検索条件の保持

    • 適用した検索条件(キーワード、日付、カテゴリ、ステータスなど)を再訪時に自動復元

  • 高度な絞り込み

    • 表示項目設定で追加したカスタムフィールドを条件に検索

    • 演算子検索や、複数条件による検索に対応

  • UIの見直し

    • 一括操作やフィルタ、ページネーションなど、ユーザーが直接操作するUIを全面的に改善

    • ボタンの配置整理や必要なときだけボタンを表示するようにし、不要な操作ミスを回避

  • アクセシビリティ

    • キーボード操作やスクリーンリーダーによる操作性の向上

ユニットのレイアウトを Flexbox や Grid で組めるように

Ver. 3.2 未満の a-blog cms ではユニットのレイアウトと CSS float が強く結びついており、以下のような課題が発生していました。

  • Flexbox や CSS Grid を活用した段組みレイアウトができない

  • CSS の知識を理解していないとユニットグループや配置を使いこなすことが困難

  • CSS の float を理解していないとユニットのCSSをカスタマイズすることが難しい

Ver. 3.2 ではグループユニットの追加により、ユニットグループを利用せずレイアウトを組めるようになったことにより、CSS float を利用せず、Flexbox や CSS Grid を活用した段組みレイアウトができるようになりました。

WebP画像をそのままアップロードできるように改善

従来バージョンはWebP画像をそのままアップロードできませんでしたが、Ver. 3.2 では、WebP画像のままアップロードできるようになりました。

メディア機能でHEIC画像のJPEG変更に対応

iPhoneなどで撮影された写真に多く採用されている HEIC形式(High Efficiency Image File Format) の画像のJPEG画像変換に対応しました。HEIC画像をアップロードした際に自動でJPEG形式に変換してアップロードするようになります。

カスタムユニットのデータがテキスト置換の対象外になる問題を修正(シリアライズせずに保存するよう改善)

従来は、カスタムユニットのデータをシリアライズして保存していたため、テキスト置換に対応できず、不便な状態となっていました。

本バージョンでは、シリアライズによる保存を廃止し、カスタムフィールドと同様の形式で保存するように改善されたことで、テキスト置換に対応可能となりました。

ログインユーザーの最終アクセス時間を、ダッシュボードおよびユーザー・会員一覧で確認可能に

従来は、ダッシュボードでログイン日時を確認することはできましたが、あくまで「ログインした瞬間」の情報であり、その後の最終アクセス日時までは把握できない状態でした。

今回の改善により、最終アクセス日時に加え、接続元のIPアドレスや User-Agent も確認できるようになりました。

会員ログインに有効・無効のオプションを追加

従来は、会員機能を利用していない場合でも、サインイン画面やパスワードリセット画面が表示され、会員登録はできないが、ページが表示される状態となっていました。
(※会員登録自体は無効のため、実際には使うことのない不要な機能です)

このような状態はセキュリティ上も望ましくないため、本バージョンでは、ログインやパスワードリセット機能を会員機能を利用しない場合は、無効化できるオプションを追加しました。

カスタムフィールドメーカーを改善

カスタムフィールドの設定をより柔軟に行えるよう、カスタムフィールドメーカーに以下の改善を行いました。

  • テキスト入力欄のタイプ属性を拡充

  • プレースホルダーの設定に対応

  • HTMLレイアウトタイプの選択オプションを追加(tableレイアウト・グリッドCSSレイアウト)

シンタックスハイライト用のライブラリを Google Code Prettify から highlight.js に変更

組み込みJSのシンタックスハイライター「Google Code Prettify」を廃止し「highlight.js」を導入しました。

組み込みJSのバリデーターをアクセシビリティ対応及び、動的に追加したバリデーション定義によるバリデーション、カスタムルール追加に対応

組み込みJSの「バリデーター」で以下の点を改善しました。

  • バリデーションのタイミングをフォーカス解除時に変更

  • 送信時のバリデーション失敗時に一番最初にエラーが発生した要素までスクロールする機能を追加

  • 送信時のバリデーション失敗時に一番最初にエラーが発生した要素をフォーカスする機能を追加

  • バリデーションエラーなフォーム要素の aria-invalid 属性を true にする機能を追加

  • JavaScript などで動的に追加したバリデーション定義でも動作するように変更

  • カスタムルールを追加できる機能を追加

  • コールバック関数を追加

    • バリデーション成功時

    • バリデーション失敗時

    • バリデーション後

詳細はこちらを参照ください

詳細な移行手順や互換性情報については、以下の公式ドキュメントをご覧ください:

Ver. 3.1.x → 3.2.x 移行ガイド

今後も一層の利便性向上を目指して

バージョンアップというより“進化”と呼べるほどのボリュームある今回のリリース。
編集の利便性、管理の効率化、開発のモダン化と、CMS を支えるすべての側面で革新をもたらします。今後も引き続き皆さまの声を反映したアップデートを続けてまいります。

ぜひ Ver. 3.2.0 をお試しいただき、日々の運用や制作にお役立てください。

本件に関するお問い合わせ先

有限会社アップルップル
メールアドレス:info@appleple.com
お問い合わせフォーム:https://www.a-blogcms.jp/contact/

日々使いやすいシステムとなるよう改善を勤めておりますので、皆様からの貴重なフィードバック、お待ちしております。
今後とも a-blog cms のことをどうぞよろしくお願いいたします。

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