a-blog cmsインストール時の初期状態について

目次

  1. ようこそa-blog cmsへ
  2. ログインするには
  3. インストール時のサイトマップについて
  4. テーマについて
  5. ディレクトリー構造について

ようこそa-blog cmsへ


数あるCMSの中からa-blog cmsをインストールしていただきありがとうございます。「インストールしたはいいけど何から始めたらいいかわからない」「短期間でもちゃんと理解できるか不安」そのような方に向けて、ここではインストール直後のa-blog cmsの仕様についてご紹介します。


ログインするには


まずはサブカラム右下にある [login] ボタンをクリックしてください。 もしくは、表示されているURLの語尾に /login を追記しても同じページが表示されます。

例)https://example.com/login


[login]ボタン

次に「ユーザーID/メールアドレス」「パスワード」の各欄に管理者が発行した情報を入力し、[ログイン] ボタンをクリックします。


ログイン画面

「ユーザーIDまたはパスワードが違います。」と表示されたら?


[ログイン] ボタンをクリックした時に「ユーザーIDまたはパスワードが違います。」と表示された場合は、以下のような原因が考えられます。


  • メールアドレス、パスワードが半角英数字で入力されていない
  • 意図しないスペースが入っている

パスワードを忘れてしまったら?


パスワードを忘れてしまった場合は、パスワードを再発行しましょう。

[パスワードをお忘れですか?] をクリックして登録してあるメールアドレスを入力すると、パスワードを変更するためのリンクと新しいパスワードがメールで送られてきます。メールの内容に従って新しいパスワードでログインしてください。


これでログインは完了です。

ログイン中は、ヘッダーの直後とフッターの直前に灰色の管理ボックスが表示されます。サイトの運営は主にこの管理ボックスを使って行っていきます。



またヘッダー直後の管理ボックスにある [ログアウト] というボタンをクリックすることで、ログイン前の状態に戻ることもできます。


インストール時のサイトマップについて


a-blog cmsはインストール時より、実際に企業のサイトを制作した場合の仕上がりの例として、あらかじめ複数のサンプル記事が入力されています。このサイトは下図のような構造になっています。



a-blog cmsでは、これらの階層に関わる情報を3種類に区別しています。それが「ブログ」「カテゴリー」「エントリー」です。


ブログ
全てのエントリーとカテゴリーを含むサイトの最大単位をブログといいます。サンプルサイトでは全てのエントリーとカテゴリーを「a-blog cms サンプルサイト」というブログで総括しています。

カテゴリー
複数のエントリーをジャンル別に分類する単位をカテゴリーといいます。サンプルサイトでは「お知らせ」「会社概要」「製品情報」などが当てはまります。
また、製品情報カテゴリーのように、カテゴリー中でさらに「家庭用製品」「業務用製品」とカテゴリーを分けることもできます。これらは「親カテゴリー」「子カテゴリー」と区別されます。

エントリー
ページの最小単位をエントリーといいます。サイトを更新する際には、主にこのエントリーを新規作成してページを追加します。

子カテゴリーを作成して階層を分けることもできますが、ブログの下の階層にさらに子ブログを設置することもできます。規模の大きさや用途によってカテゴリーで分けるのかブログで分けるのかを判断していきましょう。
またサイトの構成次第では、カテゴリーを持たないエントリーを用意することもあります。この際でも、カテゴリーがエントリーを内包し、ブログがカテゴリーを内包するような主従関係が逆転することはありません。


テーマについて


テーマ
テンプレート(HTMLファイル)やイメージファイル(画像ファイル)、CSSファイル、JavaScriptファイル等、サイトを構成するファイルを1つのフォルダにまとめたものをテーマと呼びます。a-blog cmsでは、テーマごとにサイトの見た目や機能を設定することができます。

2022年6月現在では、デフォルトのテーマとして「site」「beginner」「utsuwa」「blog」「develop」を用意しています。また、各場合の初期テーマは以下のように設定されています。


  • a-blog cmsをインストールしている場合:セットアップ時に選択したテーマ
  • a-blog cms.ioで体験している場合:beginner

テーマを変更するには?


テーマはブログごとに設定します。
テーマを変更、もしくは現在適応されているテーマの確認は、以下の手順で行います。


  1. 管理ボックスの [管理ページ] をクリック
  2. サイドメニューの [コンフィグ] > セット名"デフォルト"の[コンフィグ] をクリック
  3. コンフィグ一覧内 [テーマ設定] をクリック



テーマ設定画面で「テーマ ディレクトリ名」という項目に表示されているテーマが現在適応されているテーマです。こちらで任意のテーマを選択し、保存ボタンをクリックすることでテーマの変更ができます。



チュートリアルでは、主にテーマ「beginner」を使います。「テーマ ディレクトリ名」を「beginner」に設定し、保存をしておきましょう。


ディレクトリー構造について


a-blog cmsサイトの各ページは、複数のテンプレートファイルによって構成されています。


テンプレートファイル
ページを構成するHTMLファイルのことです。しばしば「テンプレート」と省略します。基本的なテンプレートとして、トップページに設定する _top.html 、一覧ページに設定する index.html 、詳細ページに設定する _entry.html があります。

ファイル名先頭のアンダーバーの有無について


a-blog cmsでは _top.html や _entry.html など、テンプレートファイル名の先頭にアンダーバーがつく場合があります。これはファイル名を含んだURLである「https://example.com/top.html」や「https://example.com/index/entry.html」へのアクセスを無効にするためのものです。詳しくは「直接表示させないテンプレートを指定する | a-blog cms developers」をご覧ください。


各テーマにおいて設定されているテンプレートは、テーマ設定画面で確認することができます。「テンプレート選択ファイル(template.yaml)の値を優先する」にチェックがある場合はテンプレート選択ファイル template.yaml 内に書かれた指示通りにテンプレートが適応され、チェックがない場合は管理画面上の入力欄から直接テンプレートを指定することができます。


チェックがある場合に適応されるテンプレート

チェックがある場合に適応されるテンプレート


チェックがない場合に適応されるテンプレート

チェックがない場合に適応されるテンプレート


インストール時には、先ほどのサイトマップに掲載した項目がそれぞれ以下のテンプレートで表示されています。



また各ページにおいて表示されているページのテンプレートは、管理ボックスから確認することができます。例えばトップページの管理ボックスには、「現在表示中のテンプレート:/themes/site2020/_top.html」と表記されています。


現在表示中のテンプレート:/themes/site2018/_top.html

memberテーマの使い方

a-blog cms で会員制サイトを制作するための実装が事前にされている機能的かつモダンなテーマです。
特に会員制メディアサイトの構築を想定しています。

テーマ名は member ですが、コンテンツとして kurashi という「暮らし」をテーマにした会員制メディアサイトを想定しております。

目的

  • a-blog cms で会員制サイトをより早く、より安全に提供できること
  • a-blog cms の会員機能のカスタマイズ方法を学習できること

a-blog cms Ver. 3.1 から会員機能が強化されました。member テーマは強化された会員機能のカスタマイズ例としてもご活用いただけます。
会員機能について、Ver. 3.1 のリリース情報は以下をご確認ください。

会員機能を強化 - Ver. 3.1.0 リリース情報

利用用途

カスタマイズの有無に関わらず会員制サイト(特にメディアサイト)の構築を利用目的としています。

サイト構成

カテゴリーとエントリーの構成について説明します。

カテゴリーについて

member テーマは、通常のカテゴリーとシークレットカテゴリーの2種類のカテゴリーで構成されています。

通常のカテゴリーは一般ユーザーに公開するエントリーや、一部を会員限定にしたいエントリーを分類します。  

以下のカテゴリーが該当します。(括弧内はカテゴリーコード)

  • 記事(article)
    • グルメ(gourmet)
    • 文化・カルチャー(culture)
    • インテリア(interior)
    • 旅行・お出かけ(trip)
    • ガーデニング(gardening)
  • 特集(special)
  • ダウンロード(download)
  • お問い合わせ(contact)
  • 動画(video)
  • 会員限定記事(members-only)

シークレットカテゴリーは、会員限定に公開したいエントリーを分類します。ログインしていない状態でシークレットカテゴリーにアクセスすると会員向けサインインページが表示されます。

以下のカテゴリーが該当します。(括弧内はカテゴリーコード)

  • マイページ(mypage)

エントリーについて

member テーマには、ログイン中だけエントリーの続きを閲覧できる会員限定記事機能が既に実装されています。

エントリーの編集画面に移動し、「会員限定記事にする」チェックボックスにチェックをつけて保存することで、エントリーを会員限定記事とすることができます。


「会員限定記事にする」チェックボックスにチェックをつけている画像

「会員限定記事にする」チェックボックス


会員限定記事としたエントリーは、通常「続きを読む」の位置を設定するバーが「以下のユニットが会員限定になります」と表示が変わります。会員限定としたいユニットより上の位置にバーを動かして保存することで、バー以下のユニットを会員限定のコンテンツとすることができます。


「以下のユニットが会員限定になります」のバー

「以下のユニットが会員限定になります」のバー


ユニットについて

テキストユニットやテーブルユニット、メディアユニットなど標準のユニットに加えて以下のカスタムユニットが利用できます。

余白

余白を、3段階から選択できます。


管理画面側の余白ユニット

管理画面側の余白ユニット


罫線

罫線を表示します。上下の余白を3段階から選択できます。


閲覧ページでの罫線ユニットの表示

閲覧ページでの罫線ユニットの表示


価格表

価格表を表示するユニットです。おすすめプランを設定可能です。


閲覧ページでの価格表ユニットの表示

閲覧ページでの価格表ユニットの表示


目次

目次を表示するユニットです。目次ユニットは a-blog cms の組み込みJSを利用して、エントリー内の見出し要素に自動でアンカーリンクを生成、表示します。


閲覧ページでの目次ユニットの表示

閲覧ページでの目次ユニットの表示


ユニットグループ

ユニットグループも豊富に用意されています。


豊富なユニットグループ

豊富なユニットグループ

ユーザーについて

member テーマではユーザーのカスタムフィールドを活用して、会員ユーザーについて以下データを設定することができるようになっています。

プロフィール

マイページから更新可能な会員ユーザーのプロフィール情報です。

管理メモ

管理者用メモ欄です。ユーザーには公開されませんので、管理者ユーザーが会員ユーザーを管理するためのメモとして活用できます。

退会理由

会員ユーザー退会時に、会員ユーザー自身が入力した退会理由を保持することができます。
管理ページ > コンフィグ > ログイン設定の退会機能で削除タイプが「論理削除」に設定されている場合に利用可能なカスタムフィールドになります。

会員機能

member テーマでは _memberディレクトリのテンプレートで会員機能に関わるテンプレートをカスタマイズしています。
具体的には以下の機能に対応しています。

  • メールアドレス・パスワードによるサインイン
  • メールリンク認証(パスワードなしでのサインイン)
  • 2段階認証
  • 新規会員登録
  • メールアドレス変更
  • パスワード変更
  • パスワードリセット
  • SNSログイン
  • 退会

メールリンク認証

member テーマではメールリンク認証(パスワードなしでのサインイン)にも対応しています。

コンフィグ > ログイン設定からメール認証でのサインインを有効にすることで、従来のメールアドレスとパスワードによる認証からメールリンクによる認証へサインイン認証方法を変更することができます。


メール認証有効時の会員サインインページ

メール認証有効時の会員サインインページ


メール認証でのサインインを有効にすると、会員サインインページが上記のような表示になります。

パスワードを利用しないことによって、パスワード流出など、パスワードに起因するセキュリティリスクを排除することができる他、ユーザーにとってもパスワードを記憶する必要がないため簡単にサインインすることができます。

SNSログイン

member テーマではSNSログインにも対応しています。  

コンフィグ > ログイン設定からSNSログイン機能を有効にすることで、Google や X(旧Twitter)など、SNSによるログイン認証をすることができます。


SNSログイン有効時の会員サインインページ

SNSログイン有効時の会員サインインページ


SNSログイン機能を有効にし、各SNSでIDやKeyを設定すると、会員サインインページが上記のような表示になります。

SNSログインを導入することで、会員登録やサインインの手順が簡略化され、会員登録フォームの離脱率や新規会員登録率の改善、コンバージョン率の向上、再訪率やリピート率の向上が期待できます。

マイクロページ × 会員限定記事

member テーマは会員限定記事とマイクロページを組み合わせて利用しても動作するように設計されています。

マイクロページ機能を使ってエントリーをページ分割表示する を参考に、改ページユニットを活用してエントリーを作成します。

次に、会員限定記事を有効にして、任意の位置に「以下ユニットが会員限定になります」のバーを設置して保存します。

ログインしていない状態で、詳細ページにアクセスし、「以下ユニットが会員限定になります」のバーを設置したユニットが表示されるページまでページネーションすると以下のように会員限定コンテンツであるという内容が表示されるようになります。


マイクロページ機能と会員限定記事機能を併用した場合の表示

マイクロページ機能と会員限定記事機能を併用する。


このように member テーマはマイクロページ機能と会員限定記事機能を併用することも可能です。

ページキャッシュを利用する

member テーマは、読者ユーザーの場合にページキャッシュを有効にする設定をしていても問題なく動作するように設計されています。

読者ユーザーの場合でもページキャッシュを有効にするためには、コンフィグ > ページキャッシュ設定から読者ユーザーの場合のチェックボックスを有効にする必要があります。


読者ユーザーでもページキャッシュを有効にする場合の設定項目

読者ユーザーでもページキャッシュを有効にする場合の設定項目


読者ユーザーの場合でもページキャッシュを有効にした場合、ログイン状態やユーザー情報がキャッシュされてしまうため、カスタマイズによっては自分以外のユーザーの情報が表示されてしまう危険性がありますので注意してください。

member テーマではログイン状態による制御やユーザー情報をJavaScriptで管理することで、読者ユーザーの場合にページキャッシュを有効にする設定をしていても問題なく動作するようになっています。

これにより、会員制サイトでネックになることの多いのパフォーマンスの問題の改善が期待できます。

キャッシュ機能について、より詳しく知りたい方は以下のドキュメントをご確認ください。


まとめ

これで、member テーマについての説明は以上になります。

member は a-blog cms で会員制サイトを制作するための実装が事前にされているため、会員制サイトをより早く、より安全に提供することができます。会員制サイトを制作する際にはぜひご活用ください。